ヌートリア おじさん
確かに ヌートリアおじさんは いたんだ。
時々思い出すのだけれど あのおじさんを見かけたことがない。
出会ったことは、確かなんだ。黒い自転車に乗って 今にも転びそうに ふらふらと走っていたそんなおじさんに 思わず話しかけたのが出会ったきっかけだった。
ついこの間も 川を泳いでいたヌートリアに出会った。スイ、スーイ と泳いで川岸の草むらに入って行った。 思わず ヌートリアおじさんはどこと あたりを見渡したが 自転車に乗った ふらふらおじさんはいなかった。
今年 とても寒い日 文房具を買いに 仕方なく家を出た。 近くの山科川にはたくさんの野鳥がいて カワセミも珍しくない。しらさぎや青鷺 カモはたくさん泳いでいる。 それに、川には 大きなコイやフナが生息している。だから 大きな黒い鳥を見た時は 思わずあれはカラスではないそう思って 川沿いを歩きその鳥の近くまで行った。 川鵜だった。この辺では初めて見る鳥だったので とても珍しく思った。 川鵜がダイブしながら魚を取る姿を見ていた時 草むらにバスケットボールが落ちているとその時思ったのだった。 それは猫でも犬でもない あの噂のヌートリア!?? 初めて見た動物に 前からきた自転車に乗ったおじさんに 「あれって、ヌートリアですか?」と尋ねたのが ヌートリアおじさんとの出会いだった。あまりに丸くなってじっとしていたので、「死んでいるのでしょうか?」と問うと おもむろに両手に砂利をとって ヌートリアめがけて投げ、「ほら動いただろう生きてるよ」と 言った
そのおじさんは ヌートリアが5匹家族で過ごしていること でも、今は 子供たち3匹と別れてしまったこと 家は向こう岸の穴にあったのだけれど 河川工事の網で巣がふさがれて家がなくなったこと。 最近子供を見なくなったことを事細かに教えてくれた。
川鵜のこともお話してくれた。 川鵜のそばには必ずシラサギが来て 川鵜が飛び込んで浅瀬にきた小魚を シラサギが全部食べる、だから この川には稚魚がいなくなったと。
とても奇麗なおじさんではなかった。黒い自転車にふらふらのってるのになぜかいろんなことを教えてくれた。
最近ヌートリアに出会って あの不思議なおじさんを思い出した。
そのヌートリアについても 物語が聞けたかもしれないと・・・
ついでに、ひなたぼっこしていた亀の話も聞けたかもしれない。
あの時以来 ヌートリアおじさんに出会わない。
あの不思議なおじさんを 記しておきたいと思った。

ヌートリアという動物がいることを、この記事で初めて知りました。
インターネットで調べたら、「ビーバーに似た大型げっ歯類」だって。かわうそみたいな感じですかね。
山科川にこんな動物がいるとは。
インターネットの記事によると、「人間によって持ち込まれ、野生化し、自然に繁殖した帰化動物」だとか。
そしてもっと不思議なのは、ヌートリアおじさん、なんか童話にでもでてきそうな響き・・・。
コメント by fujino — 2009 年 6 月 29 日 @ 12:03 AM